金利差による外貨預金の人気

外貨貯金をする人が増えています。外貨預金とは、外国為替銀行に外貨建てで預ける預金のことで、簡単に言えば、ドルやユーロ、ポンドなど海外の通貨で貯金することです。外貨資金を運用する都合上、政府が手持ちの外貨の一部を、外国為替銀行に預金することもあり、その預金、外貨預託のこともいいます。資金運用の点からみて、一般の個人投資家がなぜ今、外貨貯金に注目しているかは、日本の銀行金利の低さがが第一の理由にあります。
金利差がどのくらいあるのか日本の金利と世界各国の金利を比較してみましょう。
政策金利で主要各国の2008年2月現在のものです。
日本はゼロ金利政策からやっと抜け出て、2007年7月21日に0.50%になりました。100万円を1年預けて5千円の利息です。これに対し、アメリカはつい最近の大幅利下げでも、まだ3.00%あります(2008.01.30)。
このほか主要国では、
ユーロ圏、3.75%。4.00%からの利下げ。
イギリス、5.25%(2008.2.7)
カナダ、4.25%から4.00%へ利下げです(2008.1.22)
オーストラリア、7.00%から6.25%へ(2008.2.5)
ニュージーランド、8.25%です。

外貨預金は金利差以上の為替変動リスクがある

金利が高かった国でも、ここにきて引き下げの傾向にあるのは、サブプライムローン問題の広がりの範囲が確定できないために、ローン保証会社の格付け低下や貸出金融機関の信用圧縮などから、市場の金融逼迫を回避、予防するための経済政策がとられているためです。アメリカの緊急の金利引き下げなどの対策は大幅なもので、今年の1月まで5.25%ありましたが、一気に3.75%%まで引き下げ、さらなる引き下げも検討されている状態です。景気自体は底堅く利上げ寸前だったユーロも、利上げ見送り状態から利下げ検討となっています。
金利だけの面から比較すれば、それでもまだまだ日本の金利とは大きな開きがあります。南アフリカのランド通貨に至っては11.0%です。外貨預金を金利だけから見れば20.0%に近いような国もあって、とても魅力的な商品ですが、為替の変動によっては元本割れする恐れがあるなどデメリットもあります。サブプライムローン問題の広がりから各国の政策金利が低下傾向にあるように、為替変動リスクはかなり大きなものと言えます。金利差による利息相当金額などは為替変動であっという間に消えて、元本割れする恐れさえあるのです。

外貨預金はハイリスク、ローリターン

外貨預金や外国為替証拠金取引、いわゆるFXが自由にできるようになったのはそれほど遠い昔ではありません。
金融ビッグバンの構想が1996年で、それに基づき1998年4月に改正外為法が施行、その年の10月に株式売買手数料自由化へと進みました。まだ10年そこそこなのです。誰でも、自由に外国為替取引が出来るようになったことから、金利の低い日本円を、高金利の外貨建て金融商品で運用しようと考えたのは自然の流れです。
外貨貯金と聞いてすぐに思い浮かぶのはアメリカ、オーストラリア、ニュージーランド、ポンドですが、こうした国々は確かに金利が高かったことから外貨貯金の対象として挙げられてきました。しかし、金利というものは最近のサブプライムローン問題のように予測の難しい動きを取ることがあります。日本の低金利もいつ引き上げるかというタイミングにありますし、主要各国の政策金利も先行き安定しているとは言えません。単に金利差だけから外貨貯金に大金を預けてしまうのは危険が大きいと言えます。
外貨貯金の基本は、「ハイリスク・ローリターン」であるということを認識した上で、外貨貯金の仕組みなどをしっかりと勉強してから始めるべきです。為替変動リスクは、プロの為替ディーラーでさえ重く認識しているもので、単に金利差を求めて外国通貨で預金するのは大変危険なことだと言えます。リスクについては常に念頭においておくことが必要です。

Copyright © 2008 外貨預金の金利差と為替リスク